ドームマウンテン金鉱山の再稼働:Blue Lagoon Resourcesが生産フェーズへ移行

dome mountain gold-silver mine


ブリティッシュコロンビア州のドームマウンテン金鉱山が、30年以上の探査期間を経て再稼働しました。これは、Blue Lagoon Resources社(CSE: BLLG; OTCQB: BLAGF)にとって、探査から生産への重要な転換点です。ブリティッシュコロンビア州北西部スミサーズからわずか50分の場所に位置するこのプロジェクトの再始動は、同社の成長戦略において極めて重要です。


許認可取得と初期生産計画

Blue Lagoon社は2025年2月、ブリティッシュコロンビア州政府から採掘および排水許可を取得しました。これは、2015年以降同州でこのような承認を受けた9社のうちの1社に過ぎません。水処理プラントが完全に稼働すれば、Blue Lagoon社は1日あたり約150トン、年間合計55,000トンの生産を目指します。初年度には約15,000オンスの金を回収する予定です。8月に最初の発破を行い、9月には初期の金生産を開始する見込みです。同社は年内にフル稼働を目指します。


効率的な資本投入と地域社会との連携

採掘はボルダー鉱脈の1290mレベルより上で、機械化されたカット&フィル方式を用いて開始されます。Blue Lagoon社のRana Vig社長兼CEOは、2月12日付の株主向け書簡で、「過去数年間で、ドームマウンテンに戦略的に3,000万ドル以上を投資し、このマイルストーンに達した際に、最小限の追加資本要件で前進できる準備を整えてきた」と述べました。現在、約300万ドルの追加設備投資で採掘を開始できる体制です。このコストは業界標準と比較して著しく低いと言えます。

掘り出された鉱石は地表に運ばれ、保管された後、既存の契約に基づき、メリットにあるNicola Mining社の受託精錬施設へトラック輸送されます。一方、廃石は地下に残されます。このプロジェクトは年間を通して道路アクセスが可能であり、新たに稼働した水処理プラントの恩恵も受けます。Blue Lagoon社は無借金経営を維持しており、今後の生産拡大は、最近締結された約500万ドルの資金調達によって一部賄われます。同社はまた、360万ドルの行使可能ワラントを保有し、受託精錬パートナーであるNicola Miningからの無担保信用枠も利用可能です。


拡大への道筋と未開発の可能性

ドームマウンテンの再活性化には、地域社会の協力が不可欠でした。現在の現場作業員10名のうち4名は、プロジェクトが所在する伝統的な土地の所有者であるレイク・ババイン・ファースト・ネーションのメンバーです。同社は先住民族コミュニティとの合意の一環として、先住民族の若者を地下採掘の役割に訓練するための奨学金を提供します。レイク・ババイン・ネーションの現場従業員であるBrenda Patrick氏は、「先住民にとって地下採掘を学ぶ素晴らしい機会です」と語りました。

現在の採掘計画は5年間で、許可されたボルダー鉱脈エリアのみに焦点を当てています。Blue Lagoon社は、1290mレベルより深いゾーンを採掘し、近くのアーガライト鉱脈に拡大するための追加許可を申請する予定です。この次の段階は、探査結果が良好であれば生産量を大幅に増加させる可能性があります。既存のインフラと規制上の進捗は、段階的な成長に有利な位置にあります。主任地質学者のBill Cronk氏によると、この鉱区には大きな「青天井」の可能性があり、15の高品位石英炭酸塩鉱脈が確認され、21,000ヘクタールの敷地の90%が未探査です。


金属フォーカス 編集部コメント

ドームマウンテン金鉱山の再稼働は、カナダの重要鉱物セクターにおける新たな開発機会を示しています。既存のインフラ活用と効率的な資金投入は、昨今のコスト高騰下での鉱山開発の成功モデルとなるでしょう。加えて、地域社会、特に先住民族との強固なパートナーシップは、持続可能な鉱業運営の模範を示し、将来的なプロジェクト拡張の基盤を築きます。この動きは、グローバルな金供給と投資環境に新たな活気をもたらすでしょう。


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