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Lindian Resources |
ASX上場のLindian Resources(リンディアン・リソーシズ)は、マラウイの旗艦カンガンクンデ希土類プロジェクトの初期工事が順調に進む中、複数の資金調達案を検討していると発表した。
5月8日、同社はエコバンク・マラウイから3,000万ドルの融資提案(シニア・セキュアド・タームローン、5年満期・18カ月据置期間)を受領。この提案は、欧州投資銀行による債券発行案(負債と資本比率60:40)や、オフテイク先による前払契約型の資金提供とともに審査される。
これらは、2023年12月に署名されたGerald Groupとの5,000万ドルの非拘束型資金枠契約とも並行して検討されており、同社は「本件に対する金融機関・商社・オフテイク先の関心は、プロジェクトとマラウイの鉱物政策に対する信頼の証だ」としている。
世界最低コスト水準のREE供給源に、早期工事は予算内で進行中
カンガンクンデ鉱床は平均TREO品位2.9%、初期5年間は3.1%、55%品位のモナザイト濃縮物を低放射性かつ低不純物で生産予定。REO生産コストは2.92ドル/kgと、世界最安水準となる見通しだ。
主力製品はネオジム・プラセオジム(NdPr)で、EVや風力発電用永久磁石に不可欠。供給リスクが高まる中で、同プロジェクトはグローバルなサプライチェーンの多様化に貢献するとして注目されている。
現地では、Mota Engil社が施工する5kmのアクセス道路建設が予算内で前倒し進行中。処理プラントの設計・建設業者も近日中に選定予定で、取締役会が現地で候補企業の視察と質疑応答を実施中だ。
また、電力供給契約やドライテーリング最適化調査、物流トレードオフ調査も進行中。最適化済みFS(実現可能性調査)も最終段階にあり、コスト・生産性の指標は更に改善されている。
下流連携も進展、米国・アジア・CIS地域と協議中
同社は米国・アジア・CIS地域の下流企業と連携を進めており、既に第1段階の生産の40%が契約済み。また、取締役会と経営幹部はマラウイ政府と鉱業開発協定を最終調整中と明かした。
今後は、最終的な資金調達パッケージの締結、主要契約の発注、長納期部材の手配、そして本格建設の開始が予定されている。
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