インドの鉄鉱石ペレット生産、2024/25年度に5%増 国内需要が支えるも輸出は40%減

鉄鉱石

2024/2025会計年度において、インドの鉄鉱石ペレット生産量は前年比5%増の1億500万トンに達した。粗鋼生産の安定と高炉でのペレット使用率の上昇、国内製造能力の拡張が主な要因である。一方で、ペレット輸出は前年比40%減と急減した。

インドのペレット総設計能力は前年度の1億4,800万トンから1億6,400万トンに拡大。州別ではオディシャ州が3,700万トン(+3%)で首位を維持し、西ベンガル州は新設プラント効果で約30%増と最も高い成長を記録した。

JSWが首位、AM/NSは輸出減で減産 国内需要が支え

企業別では、JSWスチールが2,700万トン(+8%)でトップを維持。一方、AM/NSインディアは輸出急減(▲55%)の影響で14%減産。タタ・スチールはカーリンガナガル新ラインにより16%増となった。

国内の粗鋼生産は前年比5%増の1億5,200万トンとなり、高炉におけるペレット使用率も25%から50%超へ上昇。スポンジ鉄生産では63%がペレット由来となっており、ペレットの国内消費拡大が顕著だ。

能力稼働率64%、過剰供給懸念も 今後の成長は輸出と省エネ技術が鍵

一方で、輸出減少が成長鈍化の要因となり、稼働率は64%と余剰能力が目立つ状況。今後の生産成長には海外需要とエネルギー効率化技術の導入が鍵となる見通しだ。

さらに、鉄鉱石の生産量も4.3%増の2億8,900万トンに達し、過去最高を記録。前年の記録(2億7,700万トン)を上回った。

コメントを投稿