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| CATL Battery |
中国の最大手バッテリーメーカーであるCATL(寧徳時代新能源科技)は、バッテリー事業の拡大を目的に最大100億元(約1.4億ドル)の社債を発行すると発表しました。今回の資金調達は、プロジェクト建設と運転資金の補填に充てられる見込みです。
CATLは世界最大のバッテリーメーカーであり、2025年1~10月のパワーバッテリー市場で38%の世界シェアを占めています。バッテリー事業の拡大に伴い、中国国内では、山東省済寧市の年産100GWh工場や、東営市の40GWh工場、福建省廈門市の80GWh工場など大型プロジェクトを進めています。
一方で、CATLは海外展開も積極化しています。スペイン・アラゴン地域でのLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリー工場建設に着手し、ドイツでは14GWh工場を運営中、ハンガリーで100GWh工場を建設中です。インドネシアでは15GWh規模の新工場が2027年に稼働予定です。2025年前半のデータでは、CATLのバッテリー設置量は前年同期比33.6%増の210.67GWhに達しています。
この資金調達により、CATLはバッテリー事業の拡大を加速し、世界的な電動車(EV)市場の需要増に対応する体制を強化する狙いです。国内外の生産拡張により、供給能力の安定化と地域別需要への柔軟な対応が期待されます。
金属フォーカス 編集部コメント
CATLの大型資金調達は、世界のバッテリー市場での競争力強化を示しています。特に欧州・東南アジア市場での生産拡張は、リチウムやリン酸鉄リチウム需要の増加にも直結すると考えられます。今後の投資動向や原材料価格への影響も注視が必要です。
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