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Gold Prices |
金価格は、2025年9月17日、史上初めて1オンスあたり3,700ドルを突破し、新たな歴史的な高値を記録しました。この価格上昇は、主にFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が市場に広まったことに起因します。
スポット金価格は一時3,702.84ドルまで上昇した後、3,685ドル付近に落ち着きましたが、前日の記録を上回る水準を維持しています。これに加えて、米国先物市場の金価格も一時3,739.90ドルに達し、同様に高騰しました。この価格動向は、米ドル安とFRBによる年内の複数回利下げへの期待によってさらに加速しています。
金相場の上昇は、FRBの金融緩和政策への期待だけでなく、世界的な成長の不確実性と地政学的なリスクの高まりにも支えられています。これらの要因が、安全資産としての金の需要を継続的に押し上げています。今年に入ってからの金価格は、S&P 500指数を大きく上回る41%の上昇を記録しました。さらに、1980年のインフレ調整後のピークをも超え、新たな投資機会として注目されています。UBSやゴールドマン・サックスといった大手金融機関は、強気な見通しを相次いで発表し、年末までに3,800ドル、さらには5,000ドルに達する可能性も指摘しています。
金属フォーカス 編集部コメント
現在の金価格の高騰は、FRBの利下げという金融政策的要因と、地政学リスクというマクロ経済的要因が複合的に作用した結果です。この動きは、主要な貴金属や鉱物市場全体に波及する可能性を秘めています。今後、金の動向は、各国の金融政策、そして世界的な政治情勢を測る重要な指標となるでしょう。
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