シバニェ、豪センチュリー亜鉛事業で生産急増 天候対策奏功し黒字転換

Sibanye-Stillwater

南アフリカ拠点のシバニェ・スティルウォーター(Sibanye-Stillwater)は、豪クイーンズランド州のセンチュリー亜鉛リトリートメント事業において、2025年3月期の支払可能亜鉛生産量が前期比92%増の2万5,000トンに達したと発表した。同期間に1万トンの亜鉛金属を販売し、同事業単独で1,000万米ドルのグループ調整後EBITDA(利払い・税引前・償却前利益)を創出した。

2024年に同地域を襲った豪雨・洪水の影響を踏まえ、同社は耐候性向上のためのインフラ投資を実施。新たなスラリー汲み上げポンツーンや排水設備、異物除去システム、水流分岐堤などを追加した。これにより、2024年3月期に記録した1,400万米ドルのEBITDA赤字から黒字へと転換した。

CEOのニール・フローニマン氏は、「気象対策が奏功し、前年の極端気象の影響から大きく回復した」と述べた。

同社は2025年下半期にかけて引き続き堅調な操業と財務実績を見込んでおり、センチュリー資産の寿命延長も検討中。未開発のリン鉱資源を活用した新事業の可能性も模索しており、関連の実現可能性調査(FS)は2025年末までに完了予定だ。

また、2023年11月に買収したタスマニア州のマウントライエル銅鉱山のFSも、2025年後半の完成を目指している。

同社全体の2025年3月期調整後EBITDAは2億2,200万米ドルで着地した。

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