ミネラル・リソーシズ、オンスロー鉄鉱プロジェクトで累計1,000万トン出荷を達成──西豪州での供給網が本格稼働へ

MinRes

オーストラリアの資源大手ミネラル・リソーシズ(MinRes)は、同社最大規模のオンスロー鉄鉱プロジェクト(Onslow Iron)において、ポート・オブ・アシュバートンからの累計出荷量が1,000万トンを突破したと発表した。

2024年5月に予定より早く初出荷(First Ore on Ship)を達成した同プロジェクトは、年間3,500万トンの処理能力と30年以上の採掘寿命を見込む長期戦略案件だ。

革新的な沖合輸送体制を確立

オンスロー・アイアンの大きな特徴は20,000トン積みの浅喫水型トランスシッパー(中継輸送船)による沖合40kmでの本船(OGV)積替えという革新的な港湾インフラ。輸送体制の強化として、これまでの3隻体制から5隻へと増強され、5隻目は現在試運転中だ。

2025年3月期には1万6,000回を超えるロードトレイン輸送により、約350万トンの鉱石が港まで運ばれた。

ケンズ・ボア鉱山で新鉱床の開発加速

プロジェクトの中核であるケンズ・ボア鉱山(Ken’s Bore)では、新たな鉱床「カルド・ボア・イースト(Cardo Bore East)」で掘削および初の発破に成功。同鉱床とケンズ・ボアを結ぶ専用私設道路の建設も進行中で、今後の高品位鉱石の安定供給が見込まれている。

加えて、自動化された「Rocklabs」試験機器を備える現地ラボが稼働を開始し、1日最大500サンプルを処理可能。手作業の分析負担を軽減し、効率的な鉱山計画を支えている。

労働環境の刷新も推進

さらに、鉱山従業員向け宿泊施設「ケンズ・ボア・リゾート」が完成。生活施設を充実させ、過酷な遠隔地での労働環境の質向上を図る取り組みも進んでいる。

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