スカンジウム供給で米国戦略的鉱物備蓄に貢献―サンライズ・エナジーが豪州プロジェクトを前進

US Critical Minerals


米国の戦略的鉱物備蓄計画に向け、オーストラリアのサンライズ・エナジー・メタルズ社はスカンジウム供給で重要な役割を果たす見通しです。同社のSyerston鉱山プロジェクトは、米国の計画される120億ドル規模の戦略的鉱物ストックに寄与するとCEOのサム・リガル氏がワシントンで明らかにしました。スカンジウムアルミニウム合金を硬化させる特性を持ち、航空宇宙、防衛、自動車産業で需要が高まっています。


米国の戦略的鉱物備蓄とサンライズの役割

米国は先週、10億ドルの種資金を米輸出入銀行から提供する形で、戦略的鉱物備蓄を開始すると発表しました。さらに20億ドルは民間資本で賄われる予定です。リガル氏は、「当社は備蓄計画の一部として貢献することを期待している」と述べ、海外からの供給が米国の戦略的ニーズを補う重要な手段になると強調しました。

サンライズ・エナジーは過去6か月で建設初期工事に必要な資金を確保済みで、米輸出入銀行から6700万ドルの意向書を取得。これにより投資家の信頼も高まり、プロジェクト進行の確実性が増しています。


スカンジウム市場と国際的供給体制

Syerston鉱山は初年度60トンのスカンジウム酸化物生産能力を予定しており、2028年前半に操業開始予定です。拡張計画も検討中で、オーストラリア政府は米国やその他国と協力して国際的な供給ネットワークを強化する意向を示しています。

一方で、スカンジウムを含む重要鉱物の生産は中国が世界市場で大きなシェアを持つため、米国やEU、日韓は備蓄計画を進め、供給リスクの分散を図っています。これにより、西側諸国による安定したサプライチェーン構築が加速するとみられます。


金属フォーカス 編集部コメント

スカンジウム供給は米国の戦略的鉱物備蓄強化に直結します。今後、オーストラリアを含む複数国で備蓄計画が進展すれば、航空宇宙・防衛分野の素材安定化や、投資リスク低減にも寄与するでしょう。グローバルな重要鉱物市場に新たな動きが生まれつつあります。

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