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| Gold, silver and platinum prices |
2025年末、金・銀の史上最高値ラリーはさらなる加速を見せ、金・銀・プラチナ価格が過去最高水準を更新しました。地政学的緊張の高まりと米ドルの弱含みに支えられ、投資家は安全資産として貴金属に資金を集中させています。特に、金は一時1オンス4,584ドルに到達し、年間70%超の上昇で1979年以来の大幅な値上がりを記録する見通しです。
中央銀行とETF需要が貴金属市場を牽引
市場動向を見ると、金・銀の史上最高値ラリーは中央銀行の堅調な購入と物理的金を裏付けとするETF(上場投資信託)の資金流入によって支えられています。世界最大の物理的金ETFであるSPDR Gold Shares(GLD)は、2025年に保有量を5分の1以上増加させ、世界金評議会(WGC)によれば、物理的金ETFへの資金流入は2020年以来最大の820億ドル(749トン)に達しました。
プラチナは1日で10%上昇し2,475ドル、パラジウムは13%上昇の2,234ドルとなり、史上最高値を更新しました。シドニーの金ディーラーGuardian Vaultsのジョン・フィーニー氏は「持続的な物理需要とマクロリスクへの感度の高まりが価格を押し上げている」と指摘しています。これにより、金は一時的な投機による上昇ではなく、堅実な市場の確信に支えられていることがわかります。
銀の歴史的ショートスクイーズと供給制約
銀市場の動きはさらに顕著です。2025年に銀は160%もの史上類を見ない上昇を記録しました。ロンドンの金庫では大量の銀が流入していますが、多くはニューヨークに留まり、米商務省の調査結果による関税や貿易制限の影響を見極めようとしています。Motilal Oswal Financial Servicesのコモディティアナリスト、マナヴ・モディ氏は「ペーパー取引の銀を実際の物理銀で支える必要があるが、供給は限られている」と説明しています。この需給ギャップが銀価格をさらに押し上げています。
金・銀の史上最高値ラリーは、投資家のリスク回避姿勢と供給制約の複合要因によって支えられており、来年以降も高値圏での取引が続く可能性が高いと見られています。ゴールドマン・サックスなど複数の大手銀行は、2026年の金価格を1オンス4,900ドルまで上昇すると予測しています。
金属フォーカス 編集部コメント
貴金属の歴史的ラリーは、地政学リスクや通貨変動が市場心理に与える影響を示しています。投資家は物理的需要とETF流入の動向を注視する必要があります。特に銀は供給制約が価格に直結しており、ポートフォリオ戦略への影響が大きいでしょう。


