韓国自動車輸出、EV需要が牽引:欧州向けが北米の減速を補う

Korea Automobile Exports


2025年8月、韓国の自動車産業は生産・輸出・内需すべてで増加を記録しました。特に、欧州市場における電気自動車(EV)需要の拡大が、全体の輸出を力強く牽引しました。一方で、最大の輸出先である北米市場の需要は減少傾向を示しました。

韓国の自動車輸出額は、8月に前年同月比8.6%増の55億ドルに達しました。この好調を支えたのは、EU地域への輸出額が前年比54%増の7.9億ドルに急伸したことです。これは、欧州でのEV需要が非常に高まった結果です。北米市場への自動車輸出額は、前年比8.3%減の25.5億ドルに留まり、米国向け輸出が約15%減少しました。しかしながら、欧州市場の力強い伸びが、北米市場の減速を十分に補いました。

8月の韓国国内の自動車生産台数は、前年比7.1%増の約32万1,000台に達しました。輸出台数は5.5%増の約20万台となり、堅調な推移を見せました。国内販売台数も8.3%増の約13万9,000台に伸びています。国内販売におけるエコカーの割合は50.7%を占め、ハイブリッド車とバッテリー式EV(BEV)が販売台数を押し上げました。BEVの国内販売は前年比56%増の約24,300台、ハイブリッド車は25%増の約43,800台でした。


金属フォーカス 編集部コメント

欧州のEV需要拡大は、バッテリー素材となる重要鉱物や非鉄金属市場に大きな影響を与えます。特に、リチウム、コバルト、ニッケルなどの需要は今後さらに高まるでしょう。加えて、軽量化のためのアルミニウムやマグネシウム合金の需要も増加します。韓国の自動車輸出動向は、グローバルな金属・鉱物サプライチェーンの将来を占う重要な指標となるでしょう。

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