ReElement、重希土類酸化物の生産を本格拡大

ReElement

磁石用ジスプロシウム・テルビウムで米国供給網を強化

米国のReElement Technologies(アメリカン・リソーシズ傘下)は、重希土類酸化物の実証スケール生産へ移行し、ジスプロシウム(Dy)およびテルビウム(Tb)の供給能力を50倍に拡大した。これにより、電気自動車(EV)や防衛分野で不可欠な磁石グレードの希土類酸化物の商業認証が可能となる。

ReElementは、SEG+濃縮物(Sm、Eu、Gd、Tb、Dy)を処理しており、米国および同盟国市場の需要拡大に対応するため、安定供給の確立を目指している。

インディアナ州マリオンで商業生産開始へ

同社は現在、インディアナ州マリオンにおいて商業スケールのレアアース精製施設の設備導入を進行中。年内に第一段階の生産を開始し、年間2,000トンの希土類酸化物と5,000トンのバッテリーグレードリチウムを生産予定である。

また、ReElementはすでに軽・重希土類酸化物の少量出荷を毎週実施中であり、米国および同盟国のサプライチェーン向けに供給している。

アフリカ進出とアンチモン原鉱の供給強化

グローバル展開として、ReElementは南アフリカのNovare Holdingsと1億ドル規模の提携を発表。2025年後半に現地精製施設の建設予定地を選定し、重要鉱物の精製能力を構築する。

また、ReElementは南アフリカの供給業者との提携を強化し、アンチモン含有鉱石の調達を開始。インディアナ州の施設で三硫化アンチモンおよび酸化アンチモンに加工する計画で、ノーブルズビル工場での試験精製を経て、マリオン工場での生産規模拡大を予定している。

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