Encounter Resources、Yeneena銅プロジェクトの完全権益を再取得

Encounter Resources

IGO撤退で全権回復、高品位銅鉱化帯BM1などで探鉱再開へ

Encounter Resources社は、西オーストラリア州の有望なPaterson地域に位置するYeneena銅・コバルトプロジェクトの全権益を再取得した。
これは、共同探鉱パートナーであったIGO社の撤退を受けたもので、Encounter社は6年間にわたるIGOの投資によって蓄積された膨大な地質データを活用し、独自の探鉱を再開する。

同社のウィル・ロビンソン会長は「ティア1銅資源への需要が高まる中での完全権益の回復は絶好のタイミング」とコメント。
「IGOとのファームイン期間中に得られた高品質なデータを活用し、高品位銅鉱化が確認されたBM1ゾーンやBM5での探鉱を進める」と述べた。

高品位の浅部鉱化を確認、次段階は一次硫化帯への延伸掘削

Yeneenaプロジェクトは、Greatland GoldのTelfer銅・金鉱山の南西60kmに位置し、リオ・ティントのWinu銅・金プロジェクトやAntipa MineralsのMinyari Domeなど、世界的な鉱物集積地に含まれる。
敷地面積は1450km²以上に及ぶ大規模プロジェクトだ。

過去6年間、IGOは1500万豪ドルを投じて、ダイヤモンド掘削、エアコア掘削、広域地質・物理探査を実施。
その結果、BM1鉱化帯では以下のような高品位・浅部の銅鉱化が確認された:
  • 22mから2.0% Cu(内12mが3.2% Cu)
  • 32mから6.8% Cu(内2.8mが12.3% Cu)
  • 32mから3.2% Cu(内9mが6.0% Cu)
これらの成果は、一次硫化帯への深部延伸ポテンシャルを示唆しており、Encounterは今後これらの深部を重点的に掘削する計画だ。

さらに、BM1酸化帯についても、最新の堆積性銅鉱床モデルに基づく再評価を進める。

ロビンソン会長はまた、同社の戦略的優先プロジェクトとしてWest Aruntaニオブ鉱床を挙げ、バランスの取れたプロジェクトポートフォリオを強調した。

金属フォーカス編集部コメント

銅価格の高止まりが続く中、ティア1クラスの新興資源地に位置するYeneenaプロジェクトの進展は市場の注目を集めるだろう。
特に硫化帯への深部探鉱と酸化帯の再評価は、今後の資源量評価に大きな影響を与える可能性がある。
Encounterの戦略は、限られた探鉱資源を銅と重要鉱物の両軸に展開する好例といえる。


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