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Daqo New Energy |
中国市場の過剰供給と在庫圧力に対応、Q2に一時的な価格反発の可能性も
中国大手ポリシリコンメーカーの大全新能源(Daqo New Energy)は2025年の年間生産量を大幅に削減する方針を明らかにした。世界的な供給過剰と高水準の在庫が長期化しており、市場調整の一環として打ち出された措置だ。
同社の2025年の生産予測は11万〜14万トンで、2024年の20万5,068トン、2023年の19万7,831トンから大幅に減少する見通し。2025年第1四半期の生産は2.5万〜2.8万トンにとどまり、前年同期の6万2,278トンから半減以下となる。
在庫削減へ販売先行、生産抑制と電力コストが価格を一時押し上げか
中国国内ではポリシリコンの月間生産量が10万トンを下回る状況が続いており、全国の在庫水準は25万トン程度と依然として高い。Daqoは2024年第4四半期、生産量3万4,236トンに対し、販売量4万2,191トンと在庫圧縮を進めた。
同社は2025年第2四半期に一時的な価格反発の可能性があると予測。季節要因による水力発電コストの高騰や、中国国家発展改革委員会(NDRC)・国家能源局の政策調整による駆け込み需要などが背景にある。
ただし、年後半には再び価格下押し圧力が強まる可能性が高く、需給の本格的な均衡には時間を要するとしている。
稼働率は40〜50%水準にとどまる見通し、価格は安定推移へ
中国国内のポリシリコン設置能力は年間200万トン規模だが、実需は140〜160万トン程度とみられ、稼働率は中長期的に40〜50%水準にとどまる可能性があるという。
価格面では、2023年の平均11.48ドル/kgから2024年には5.66ドル/kgへと急落。Daqoの2024年第4四半期販売価格は4.62ドル/kgと、前年同四半期の7.97ドル/kgから大きく値下がりした。
今後の価格は、p型で37〜40元/kg(5.08〜5.49ドル)、n型で40〜45元/kg(5.49〜6.18ドル)の範囲で安定するとDaqoは見ている。
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