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Interpipe |
最大7m・3t超の高付加価値製品で橋梁・洋上風力市場へ参入加速
ウクライナの産業企業インターパイプ(Interpipe)は、重量3トン超・長さ最大7メートルの超重量鋼管の製造技術を確立し、インフラ・エネルギー分野向け高付加価値製品のラインアップを拡充した。同社の最新プレスリリースによると、この製品群は欧州市場における橋梁、スタジアム、洋上風力発電設備などへの応用が期待されている。
従来品比3割増の重量を実現、特殊技術で製造
従来の50~60mm肉厚の標準パイプは最大5m・重量約2トンであるのに対し、新製品は約3トンを超える大型構造用鋼管。インターパイプの開発チームが独自技術で製造方法を確立し、すでに鉱山用支柱の油圧シリンダー用途として納品を開始している。
欧州での建設・再エネ投資増を追い風に
本製品は高度加工が求められるニッチ市場向け製品として、特に欧州のインフラ・エネルギー分野での需要に対応。洋上風力基盤や橋脚・スタジアム支持構造といった応用も見込まれ、同社の輸出競争力と製品多様性を強化するものとなる。
インターパイプはこの3年間で250種類以上の新型鋼管製品を開発。今後も研究開発と設備投資を継続し、高付加価値市場に軸足を置いたグローバル展開を強化していく方針だ。
欧州鉄道市場でも存在感を拡大中
同社は欧州全域に鉄道車輪を供給しており、EU貨物車両の3台に2台はウクライナ製車輪を装備。2032年までに旅客用車輪市場への本格参入も計画しており、高度加工技術への注力姿勢をさらに鮮明にしている。
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STEEL