Ace Green Recycling、OMコモディティーズと15年の鉛スクラップ供給契約を締結

Ace Green Recycling

テキサス旗艦工場に年3万トンの原料を確保、米国の循環型電池材料供給体制構築へ

持続可能な電池リサイクル技術を提供する米Ace Green Recycling社は、世界的な金属取引企業であるOMコモディティーズ社と、鉛スクラップ供給に関する長期契約を締結したと発表した。契約期間は15年以上で、年間3万トン以上の鉛スクラップを供給する内容となっている。

このスクラップは、Ace社が2026年に生産開始を予定する米テキサス州の旗艦リサイクル工場で再生される。供給量は同工場の第1フェーズの全処理能力を満たす規模であり、今後の増産にも対応可能な柔軟性を持つ契約となっている。

Ace社とOM社は、将来的なリチウム電池のリサイクル協業についても協議を進めている。

鉛電池市場の課題に対応、米国の資源循環型戦略を支援

Ace社の共同創業者でCEOのニシュチャイ・チャダ氏は、「この契約は、テキサス工場の全開発フェーズを通じて安定した原料供給を確保するものであり、米国市場で当社ソリューションの効率的な展開を実現する鍵となる」と述べた。

また、OMコモディティーズ社のプレジデント、ヤニス・ドゥマス氏は、「Aceは環境的にも経済的にも優れた鉛スクラップリサイクル技術を提供する先駆者であり、我々はその取り組みを原料面から支援する」と強調した。

OM社は米国に拠点を構え、米州およびアジアを中心に鉛電池を含む非鉄金属スクラップの流通を展開。Aceとの協業を通じ、持続可能な電池材料サプライチェーンの形成に貢献する構えだ。

コメントを投稿