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死亡者数18%減、休業災害発生率も過去最低を記録
世界鉄鋼協会(worldsteel)は、世界の鉄鋼業界における2024年の安全衛生データ報告書を公開した。これによると、業界全体での労働災害による死亡者数は67人となり、前年(2023年)の82人から18%の減少を示した。
怪我の主因は落下物や滑倒、機械操作など
報告書はまた、2024年の全記録可能災害頻度率(TRIFR)が3.54となり、2023年の6.20から大幅に改善されたことを強調。安全対策の強化と技術革新、ならびに企業間の知識共有が、鉄鋼業界全体の安全水準を引き上げていることを裏付けている。
2024年に発生した休業災害(LTI)の主な原因は以下の5項目だった:
- 落下物による負傷
- 滑倒・転倒
- 手動工具の使用による怪我
- 機械操作中の事故
- 高所からの転落
これらの災害要因は、現場における人的エラーや設備対応の課題を浮き彫りにしている。一方、協力会社(請負業者)は引き続き事故リスクの高い脆弱なグループとされ、重点的な安全管理が求められている。
技術革新と国際的な学習交流が成果を後押し
報告書は、最新のデジタル技術やAI監視システム、安全教育の強化などが、災害件数の減少に寄与していると分析している。worldsteelは、「安全文化の醸成と継続的な改善こそが、鉄鋼業界の持続可能な成長の基盤だ」と強調した。
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