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Deep Yellow |
豪州のウラン開発企業ディープ・イエロー(Deep Yellow)は、ナミビアで進めるTumas(トゥマス)ウランプロジェクトについて、ウラン価格が経済的インセンティブ水準に達していないことを理由に、最終投資決定(FID)を延期したと4月22日付の四半期活動報告で明らかにした。
同社は、水資源や電力供給契約の締結など、インフラ整備や詳細設計といった初期作業は継続する一方で、処理プラントの建設など本格的な開発投資は価格回復まで先送りする方針だ。
プロジェクトの最新最適化では、U3O8価格82.5ドル/ポンドを前提に、税引後NPVが5億7,700万ドル、IRRが19%という堅実な経済性が示された。初期CAPEXは4億7,400万ドルと見積もられており、20年間の平均C1コストは鉱石処理あたり24.52ドル/トン、U3O8あたり35.02ドル/ポンドとされている。
ディープ・イエローのジョン・ボルショフCEOは「現在の長期ウラン価格は需要見通しと乖離しており、新規グリーンフィールド開発を促進する価格環境とは言えない」と語った。
さらに、データセンターの急増によるエネルギー需要や脱炭素化の加速も踏まえ、今後の供給不足は避けられないとし、Tumasは「世界でも最も厳密に評価されたグリーンフィールド案件の一つ」として価格上昇のタイミングを待つ構えを強調した。
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