Hydnum Steel、ピレネーでグリーンスチール工場建設へ—EU支援で6,000万ユーロ調達

Hydnum Steel

次世代型製鉄所、再生可能エネルギーとグリーン水素でCO₂削減へ

スペインのHydnum Steel(HS)は、イベリア半島初となるグリーンスチール工場建設のため、
6,000万ユーロ(約97億円)の資金提供を受けることが明らかになりました。
資金は、EU復興計画「Next Generation EU」を活用するスペインのPERTEプログラムを通じて供給されます。

工場はカスティーリャ=ラ・マンチャ州プエルトジャーノに建設予定で、
Helvella、Siemens、ABEI Energy、Russula Corp.との共同プロジェクトとなります。
現在、行政・技術面での最終承認段階にあり、2025年末までに建設開始を目指します。

年間150万トン生産、主要産業向けに供給

新工場は100%再生可能エネルギーを使用し、段階的にグリーン水素燃料も導入します。
これにより、製造時のCO₂排出量を大幅に削減する計画です。
年間生産能力は平鋼製品150万トンを見込み、
主に自動車、建設、再生可能エネルギー分野向けに供給されます。

このプロジェクトは地方自治体から「優先プロジェクト」として指定されており、
さらに「特別関心プロジェクト(PSI)」認定を目指しています。
また、世界経済フォーラム(WEF)は、
この工場を「世界で最も重要な5大産業脱炭素化イニシアティブ」の一つに選定しました。

さらにHydnum Steelは、2025年初頭にスペインの多国籍企業Gonvarri Industriesと、
7年間にわたる約10億ユーロ規模のグリーンスチール供給契約を締結したと発表しています。

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