チリ銅大手CodelcoとAnglo Americanが連携強化、2030年代に銅年間100万トン体制へ

Codelco

チリ国営銅公社CodelcoAnglo American(LSE: AAL)の子会社Anglo American Sur(AAS)は、チリのアンディーナ鉱山とロス・ブロンセス鉱山の操業統合に向けた覚書を締結した。2030年から2051年にかけて、両鉱山合わせて年間12万トンの銅生産増加を目指す。

この協業により、2030年代初頭までに銅年間生産量100万トン超を達成する計画で、現在の水準から約30%の増加となる。世界的な電動化・エネルギー移行に伴う銅需要増を背景に、両社はチリ国内および世界のサプライチェーンの中核としての地位強化を図る。

ロス・ブロンセスとアンディーナ両鉱山には、合わせて6,000万トンの銅含有資源が存在しており、これは世界の銅埋蔵量の約2%を占める戦略的重要地域だ。

2023年、ロス・ブロンセスは保守整備のため一時操業停止があり、前年比20.4%減の17万2,000トンにとどまった。一方、アンディーナは18万1,600トンを生産し、前年から10%増加している。こうした生産変動にもかかわらず、統合計画は順調に進行中であり、2025年後半には正式契約締結が予定されている。

本提携は、世界有数の銅鉱帯におけるオペレーション統合を象徴する動きであり、生産効率の改善、長期的供給の安定化、そしてチリの世界銅市場における優位性の再強化を狙う。

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