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Mojave National Preserve |
デートライン、コロッセオ・レアアースプロジェクトの開発に前進
米国政府は、ドナルド・トランプ大統領による重要鉱物国内生産強化を目的とした大統領令に基づき、
カリフォルニア州における歴史的鉱山の開発を承認しました。
内務省(DOI)は4月8日、デートライン・リソーシズ(Dateline Resources, ASX: DTR)が進めるコロッセオ・レアアースプロジェクトについて、モハーベ国立保護区内での開発を正式に許可しました。
豪州系デートラインによると、今回の承認により、米鉱業法およびカリフォルニア砂漠保護法に基づく権利が再確認され、プロジェクト推進の基盤が整ったとしています。
現在、米国で操業中のレアアース鉱山は、MPマテリアルズ(NYSE: MP)が運営するマウンテンパス鉱山(南方10km)だけであり、コロッセオ開発は国内第2のレアアース鉱山誕生に向けた大きな一歩となります。
デートラインのスティーブン・バグダディ取締役社長は
「内務省からの支持と権利確認により、コロッセオプロジェクト推進への強力な基盤が整った」と声明を発表しました。
マウンテンパスと地質類似、レアアース鉱化の可能性
コロッセオ鉱区は、カリフォルニア・ゴールドラッシュ時代から採掘の歴史を持ちますが、産業規模の金採掘が始まったのは1986年。
1989~1993年には、カナダのLACミネラルズが二つの露天掘り鉱区から34万4,000オンスの金を産出しました。
その後、バリック・ゴールドが20年間保有したものの、活動は限定的でした。
デートラインは2021年に同プロジェクトを取得。米地質調査所(USGS)による放射線探査データを精査した結果、
マウンテンパス鉱山と同様の地質構造を有していることが判明しました。
1952年に生産を開始したマウンテンパスは、1960~90年代にかけて世界最大級のレアアース供給源となった実績があり、
コロッセオ鉱区にもレアアース鉱化の可能性があると技術陣は評価しています。
金資源を持つ複合プロジェクト、将来的な資源推定に期待
現時点でコロッセオには、レアアース資源量の推定値はありませんが、
JORC2012準拠の金資源量110万オンス(測定・概算資源が約2/3)を保有しています。
2024年8月に発表されたスコーピングスタディでは、
年間平均7万5,000オンスの金生産を見込む8年以上の鉱山寿命が示されており、
将来的なレアアース資源確定と併せて、複合鉱山としての発展が期待されています。
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