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| Vale Nickel |
ブラジルの鉱業大手、Valeは、2025年第4四半期(10~12月)に38億ドルの純損失を報告しました。これは前年同期の6.94億ドルの損失から大幅に拡大した数値で、カナダにおけるニッケル資産の減損が主因です。また、子会社の繰延税金資産の取り崩しも損失を押し上げました。
ニッケル資産減損の詳細
Valeは、カナダのVale Base Metalsにおけるニッケル資産で35億ドルの減損を計上しました。これは市場の長期ニッケル価格見通しの下方修正に基づくもので、世界的なニッケル需給や電気自動車用バッテリー需要の変動を反映しています。投資家の間では、同社のニッケル資産価値に対する警戒感が高まっています。
一方、Valeの鉄鉱石事業は好調を維持しています。2025年通年の鉄鉱石生産量は2018年以来の最高水準に達し、第4四半期の売上高は前年同期比9%増の111億ドルとなりました。調整後EBITDAも前年比21%増の46億ドルに拡大し、非経常項目を除けば48億ドルに達しています。これにより、鉄鉱石事業は全体の収益基盤を支えています。
今後の見通しと市場への影響
Valeのニッケル資産減損は、カナダ市場やグローバルな電池用金属投資に影響を与える可能性があります。今後、長期的なニッケル価格の回復がなければ、同社のニッケル戦略や資本配分の見直しが不可避です。また、鉄鉱石の生産増加はキャッシュフローを支え、他金属への投資余力を確保する重要な要素となります。
金属フォーカス 編集部コメント
Valeのニッケル資産減損は、EV用ニッケル市場の変動リスクを示唆しています。鉄鉱石事業の好調に支えられつつも、今後は資源価格の長期見通しが企業戦略に直結する局面が続くでしょう。投資家は鉄鉱石とニッケルの収益バランスに注目する必要があります。
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MINING


