アメリカ鋼鉄産業保護:アルセロール・ミッタルが輸入規制強化を提言

ArcelorMittal Steel import restrictions


グローバル鉄鋼メーカーのアルセロール・ミッタルは、アメリカ大陸諸国に対してアメリカ鋼鉄産業保護のため、鋼材輸入規制の強化を求めています。ブラジル、カナダ、メキシコなどの国々は、米国や欧州連合(EU)の動きに合わせて自国産業を守る措置を検討すべきだと指摘しました。米国は2025年6月に輸入鋼材関税を50%に引き上げ、派生製品にも課税対象を拡大しています。


欧州とアメリカの規制強化が示す業界トレンド

EUは2026年1月からカーボンボーダー調整措置(CBAM)を導入し、炭素集約型の輸入製品に追加課税を行っています。また、新たな鋼材保護割当制度も提案されており、アルセロール・ミッタルはこれにより2024年比で欧州向け鋼材輸入が1,000万トン減少すると予測しています。その結果、米国やEUでの規制強化は、アメリカ大陸全体の鋼材貿易に影響を及ぼす可能性があります。


アルセロール・ミッタルの北米・南米展開と価格動向

アルセロール・ミッタルは2026年に北米での価格上昇を見込み、アラバマ州カルバートの電気炉(1.5百万トン/年)の稼働拡大により利益を支える計画です。また、ブラジルのセラアズールでの直接還元鉄ペレット(4.5百万トン/年)やバラマンザの鋼材製造設備も稼働を開始しています。メキシコの長鋼(1百万トン/年)と平鋼(2.8百万トン/年)も回復し、供給安定に寄与しています。これらのプロジェクトは、アメリカ鋼鉄産業保護の流れと連動し、価格や利益の安定化に寄与する見込みです。


金属フォーカス 編集部コメント

米州各国の鋼材輸入規制強化は、地域内供給の安定化と価格上昇を同時に促進します。投資家やメーカーは、規制動向と自社供給戦略を組み合わせ、長期的な競争力確保を慎重に検討すべきです。

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