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| Japanese Scrap |
2026年1月、日本のスクラップ鉄取引が円安とバングラデシュの在庫補充需要回復により注目を集めています。関東鉄源協同組合の1月輸出入札では、日本スクラップ市況が市場予想を上回る水準で決まりました。H2スクラップ20,000トンが1トンあたり46,771円(船積み条件FAS)で落札され、前月比1,083円の上昇です。FOB換算では47,771円(303.84ドル/トン)相当となります。
多くの市場関係者は、前月同様の安定水準を予想していました。過去1か月間、取引意欲は限定的で、海上取引価格も安定していたためです。一方、ベトナムの製鉄所からのH2スクラップ入札は1月初旬に320~323ドル/トン(CFR)で報告され、市場は上昇傾向を示唆しています。今回の入札結果は予想外の高値で、貨物は2月にバングラデシュ向けに出荷予定です。
円安と需給動向の影響
バングラデシュ製鉄所は過去2か月間、国内政治不安や鋼材市場の低迷により入札を控えていました。しかし、円安と在庫補充需要の回復が日本スクラップ市況を押し上げています。さらに、米西海岸からの深海バルクスクラップ供給が制約され、トルコ市場への転売が増加したことも価格上昇要因です。米国内スクラップ価格の1月30ドル/トン上昇見込みにより、バングラデシュの製鉄所は日本産スクラップにプレミアムを支払う可能性があります。
今回の結果を受け、日本の商社はベトナムや台湾の入札動向も注視しています。Argusの日次評価によれば、1月8日時点でH2スクラップFOB日本は44,200円/トンとなり、前月平均44,214円とほぼ横ばいです。しかし、今回の入札は市場心理に影響を与え、短期的な価格上昇圧力として作用する可能性があります。
金属フォーカス 編集部コメント
今回の日本スクラップ市況の上昇は、円安とアジア市場の需給回復が連動した結果です。短期的にはバングラデシュ向け需要が価格を押し上げ、北東アジアのスクラップ取引にも波及する可能性があります。今後、米国やトルコ市場の動向も含めた需給分析が重要となるでしょう。


