Jiangxi Copper SolGold買収、提案額11.2億ドルに増額–鉱業再編の行方

Jiangxi Copper SolGold


中国の大手銅鉱山企業 Jiangxi Copper は、エクアドルを中心に鉱山を展開する SolGold の買収提案を11.2億ドル(約842百万ポンド)に増額し、1株28ペンスの条件を提示しました。これは、先月拒否された26ペンス提案から7.7%の上昇となります。

Jiangxi Copperの香港子会社がSolGold株主に対して正式提案を行えば、SolGold取締役会は株主への推奨を検討する意向です。今回の提案は、Jiangxi CopperによるSolGold買収の3度目の非拘束的試みとなります。


金価格高騰と鉱業統合の追い風

今年、地政学的リスクや経済不安の影響で金価格が急騰しており、安全資産としての需要が増加しています。その結果、鉱業セクターでは統合や買収が活発化しています。BHP Billiton、Newmont、Maxit CapitalおよびSolGold CEO Nicholas Matherも、今回の増額提案に対して支持する非拘束的意向表明書(LoI)を提出しており、SolGold発行済株式の約40.7%の株主がJiangxi Copperを支持しています。

Jiangxi Copperは2022年12月以降、SolGoldの大株主として約12.2%の株式を保有しています。BHPやNewmontなどの大株主の支持を得たことで、Jiangxi Copperは今回の増額提案を通じてSolGold買収を現実的に進められる状況にあります。

今回の買収提案は、エクアドル鉱山プロジェクトを中心とした戦略的資産の確保だけでなく、グローバル鉱業再編の象徴的な動きとしても注目されます。金・銅価格の高騰や主要株主の支持が追い風となり、今後数か月の交渉動向が業界全体に影響を及ぼす可能性があります。


金属フォーカス 編集部コメント

Jiangxi CopperによるSolGold買収は、南米鉱業資産の獲得を通じた長期戦略の一環です。金価格上昇と主要株主の支持により、買収成立の可能性は高まっています。業界では鉱業統合の加速や競争構造の変化が波及効果として注目されます。

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