Contango Ore、Dolly Varden買収で中規模銀・金生産企業に:812百万ドルの大型取引成立

Contango Ore


カナダのContango Ore(NYSE-A: CTGO)は、Dolly Varden Silver(TSX-V: DV; NYSE-A: DVS)を買収し、ブリティッシュコロンビア州ゴールデントライアングルの高品位未開発貴金属資産を取り込み、中規模の銀・金生産企業を目指します。Contango Ore、Dolly Varden買収により、銀資産への露出も大幅に拡大します。


取引概要と財務状況

Dolly Varden株主は、1株につきContango株0.1652株を受け取ります。取引完了は2月末から3月初めを予定しており、統合後の企業価値は約8億1,200万ドルに相当します。新会社「Contango Silver & Gold」は、現金1億ドル、負債1,500万ドル、及びアラスカのManh Choh金鉱山(Kinross Goldとの合弁)からの年間キャッシュフローを有します。Contangoは、Dolly VardenのKitsault Valleyプロジェクトなどを通じて銀資産の拡大が可能です。

CEOリック・ヴァン・ニューウェンハウゼ氏は「Manh Choh金鉱の安定したキャッシュフローを背景に、AlaskaのLucky ShotおよびJohnson Tract、BC州Kitsault Valleyプロジェクトの開発資金を非希薄化資金で確保できる」と述べています。さらに「ゴールデントライアングルのDolly Varden基盤地権により、資源拡張とKitsault Valleyの生産開始に大きな潜在力がある」と強調しました。


株主承認とガバナンス体制

この統合は、Dolly Varden株主の特別決議で投票の3分の2以上の承認、およびContango株主の過半数承認を条件としています。両社株主の22%を占める株主が賛同し、役員・幹部全員が支援しています。取引完了後、既存株主はそれぞれ統合会社の発行済株式の約50%を保有します。

新会社の経営体制は、ヴァン・ニューウェンハウゼ氏がCEO、Dolly Vardenのショーン・カンクン氏が社長、Contangoのマイク・クラーク氏がCFOを務めます。企業本社はアラスカ・フェアバンクス、サブオフィスはバンクーバーに設置予定です。取引には、特定条件下で相互に1,500万ドルの契約解除料を支払う条項が含まれます。


資源評価と市場展望

Kitsault Valleyには、指示資源340万トンで銀299.8g/トン、含有量約3,290万オンス、推定資源120万トンで銀277g/トン、含有量1,140万オンスが存在します。Dolly Varden鉱山は歴史的に英帝国で最も豊富な銀鉱山とされ、Torbit鉱山もカナダで三番目の主要銀生産量を誇りました。

アラスカのManh Choh金鉱山は世界でも高品位な露天掘り金鉱山であり、Contangoは30%を保有、Kinrossが70%を保有し運営します。今回の買収により、Contangoは銀・金生産企業として中規模市場での存在感を高め、長期的価値創出が期待されます。


金属フォーカス 編集部コメント

Contango OreによるDolly Varden買収は、ゴールデントライアングルの高品位資産獲得と中規模銀・金生産企業の形成を意味します。今後はKitsault Valleyやアラスカ資源の開発加速が期待され、投資家にとって魅力的な資産拡大の機会となるでしょう。

コメントを投稿