ゴールド価格は$3,600へ、CIBCが強気予測:地政学リスクと金利動向が鍵

CIBC Gold


CIBCキャピタルマーケッツは、金価格が今年後半に平均$3,600/オンスに達すると予測しています。この強気見通しの背景には、世界的な不確実性の高まりがあります。特に、低金利期待、地政学的緊張、そして中央銀行による継続的な金買いが挙げられます。

アナリストのアニタ・ソニ氏率いるチームは、「金にとってマクロ経済環境は引き続き好ましい」と指摘しています。米国の利下げは「時期とペースの問題であり、『もし』ではない」とソニ氏は述べています。中東やロシアでの地政学的緊張も高水準で推移しています。これら全ての不確実性が脱ドル化を加速させ、金価格を押し上げています。

金は不確実な時代における究極の安全資産として認識されています。今年に入り、世界的な貿易摩擦の高まりを背景に、金価格は約30%上昇しました。4月には史上最高の3,500/オンスを記録しています。CIBCの今回の予測は、この史上最高値からさらに33,600/オンスの水準が維持され、2027年に約3,300、2028年に3,000へ緩やかに下落すると予測しています。


金属フォーカス 編集部コメント

CIBCの新たな予測は、金が単なるコモディティではなく、世界の金融市場における主要なヘッジ資産としての役割を強化していることを示唆しています。特に、地政学的リスクの高まりと主要国の中央銀行によるポートフォリオ多様化の動きは、短期的な価格変動を超えて、長期的な金の価値を支える構造的要因となるでしょう。投資家や政策担当者は、金の動向を世界の経済・政治情勢と密接に連携させて分析する必要があります。

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