米ニューコアが熱延コイル価格を再値上げ

Nucor HRC Price


米国最大手の鋼材メーカーであるニューコア(Nucor)は、熱延コイルのスポット価格(CSP)を再び引き上げました。同社は顧客向けの書簡で、熱延コイルの基準価格を前週比でショートトン当たり5ドル増額しました。この決定により、最新のオファー価格はショートトン当たり1,185ドルに達します。合弁会社であるカリフォルニア・スチール・インダストリーズ(CSI)のスポット価格も同様に5ドル上昇し、1,245ドルを記録しました。ニューコアは6週連続で熱延コイルの価格改定を実施しており、北米鉄鋼市場における強気姿勢を明確に示しています。

北米の鉄鋼市場では、現地メーカーによる供給制限と堅調な需要が価格を下支えしています。夏季の設備点検に伴う高炉の休止や一部製鉄所での生産遅延が、市場の在庫補充を遅らせています。主要調査機関のデータによると、米国の熱延コイル平均価格は1,190ドルから1,200ドルのレンジで推移しています。前年同期の価格帯である845ドルから865ドルと比較すると、歴史的な高水準を維持しています。需要家側は一定の買方控えを見せるものの、需給の引き締まりが価格の下落を抑制しています。

ニューコアの連続値上げは、グローバルな鋼材需給の格差を象徴しています。欧州やアジア市場で混迷が続く一方、米国市場は強固な通商障壁と内需により独自の価格形成を維持しています。同社の出荷納期は3週間から5週間で変動しておらず、受注残高の安定性を示唆しています。自動車やエネルギーインフラ向けの需要が下値を支える中、北米の熱延コイル価格は当面の間、堅調な推移を辿る見通しです。


金属フォーカス 編集部コメント

ニューコアによる相次ぐ値上げは、北米鉄鋼市場の構造的な供給制約と根強い需要を裏付けています。設備修繕による短期的供給減に加え、通商政策による輸入材制限が米国内価格の高止まりを後押ししています。製造業ユーザーにとっては資材調達コストの増大が継続的な課題となるでしょう。

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