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| Global Steel |
日本製の鉄鋼需要が力強さを見せる中、日本製鉄は2026-2027事業年度の業績予想を上方修正しました。米国子会社であるUSスチールの収益性がグループ全体の業績を強力に牽引しています。日本製鉄の連結粗鋼生産量はUSスチール買収の影響により前年同期比50.7%増の1,426万トンへ達しました。国内事業の利益が減少する一方で、USスチールは320億円の事業利益を貢献しています。名古屋製鉄所で稼働を開始した年産600万トン規模の熱延工場も商業生産へ移行し、供給体制をさらに強化しました。
新興国市場ではステンレス鋼の設備投資が拡大しています。インドのSAILとインドネシアのクラカタウ・スチールは、インドネシアに年産50万トン規模のステンレススラブ工場を建設する合意を締結しました。最大3億5,000万ドルを投じる本プロジェクトの鋼材は、インドのセーラム工場へ供給され仕上げ加工を実施します。また、インドのジンダル・ステンレスもマハラシュトラ州にて最大400万トン規模の製造複合施設を検討しており、第1期ラインは4年以内の稼働を目指します。中国の秦金新材料グループは、ニッケル系ステンレスの一貫生産体制を完成させ、更なる設備増設を進めています。
欧州市場では脱炭素化に向けた電炉(EAF)転換と貿易防衛策が急速に進展しています。ザルツギッターは独ザルツギッター工場の歩底式加熱炉建設に着手し、エネルギー消費量を最大30%削減する計画を発表しました。また、HKMを買収したザルツギッターは、テノバ社から最大年産250万トン規模の大型電炉を導入し、2029年の稼働を目指します。欧州委員会はインドや日本、台湾などを対象に冷延鋼板へのアンチダンピング課税を提案しました。北米のアルゴマ・スチールも2基目の電炉稼働を控え、高炉から電炉への構造転換を加速させています。
金属フォーカス 編集部コメント
高炉メーカーのグローバルM&Aと電炉(EAF)を中心とする脱炭素投資が同時に加速しており、世界の鋼材供給構造は明確な転換期を迎えています。特に日米での事業基盤強化や欧州におけるグリーンスチール投資は、今後の鋼材価格やスクラップ資源の需給バランスに決定的な影響を与える見通しです。地政学リスクや保護貿易主義の台頭を踏まえ、主要メジャーの設備投資動向を精査する必要があります。


