韓国鉄鋼業界の対EU・対米貿易戦略

South Korea Steel TRQ


EU輸入割当削減に立ち向かう韓国鉄鋼の国内需要創出と輸出戦略

韓国政府はEUによる輸入割当量の削減に対抗し、年間51万トンの国内鉄鋼需要を創出します。 欧州委員会による新しい鉄鋼規制は、無税のインポートクォータを大幅に削減しました。これにより、韓国向けの関税割当量も従来の258万トンから207万トンへと19.7%減少しました。その結果、韓国の通商産業資源部は基幹産業を保護するための総合対策を緊急発動しました。

韓国政府は国内市場の防衛とハイエンド製品へのシフトを同時に推進します。 政府は造船、防衛、再生可能エネルギーなどの主要産業と鉄鋼業界の連携を強力に支援します。さらに、5,700億ウォン規模の鉄鋼産業特別法を通じて、輸出支援と高付加価値化を後押しします。加えて、中国や日本からの安価な鋼材に対してアンチダンピング課税を課し、域内価格の安定を図っています。

EU市場での打撃の一方で、米国向け鉄鋼輸出は大幅な増加を記録しました。 2026年上半期の対米鋼材輸出品目は、前年同期比で約75%増の123万トンに達しました。米国市場での高水準な需要が、欧州市場での規制強化による減益リスクを効果的に緩和しています。結果として、韓国企業はグローバルな波及効果を見極めつつ、供給網の再編を進めています。


金属フォーカス 編集部コメント

韓国政府による迅速な国内需要補填とアンチダンピング措置は、グローバルな保護貿易主義に対する非常に論理的な防衛策です。欧州のCBAMやTRQ強化に伴う無역障壁に対し、高付加価値鋼材へのシフトと北米市場の活用でリスクを分散する姿勢は評価できます。今後は米国の貿易政策の変化を注視しつつ、さらなる新市場の開拓を進めることが不透明な国際情勢を乗り切る鍵となるでしょう。


コメントを投稿