POSCO、韓国最大の電気炉を稼働──低炭素鋼材への転換を加速

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韓国の鉄鋼大手POSCOは、全羅南道光陽製鉄所において国内最大規模となるPOSCO電気炉の建設を完了しました。この新たな施設は、年間250万トンの鉄鋼生産能力を有しており、同社が推進する「低炭素生産体制への移行」において中核を担います。世界的な環境規制の強化と、低排出製品に対する市場からの強い要望に応えるべく、POSCOはこの巨大な産業施設をわずか1年あまりで完成させました。


電気炉導入による劇的なCO2排出削減と生産戦略

このプロジェクトへの総投資額は約6000億ウォンにのぼり、延べ27万人が建設に従事しました。POSCOの試算によると、従来の高炉生産と比較して、このPOSCO電気炉を活用したスクラップ利用により、二酸化炭素排出量を最大75%削減可能です。加えて、同社は電気炉による高付加価値鋼材の生産を8つの戦略的優先事項の一つと位置づけました。R&D、生産、販売部門を統合した専門タスクフォースが、2030年までの自動車用鋼板や電磁鋼板といったハイテク製品の商業生産開始を目指して加速しています。


水素還元製鉄への布石と今後の展望

POSCOの戦略は、単なる既存設備の代替にとどまりません。同社は浦項(ポハン)における水素還元直接還元鉄(DRI)プラントの用地承認も既に得ており、2028年までに年産30万トンの「HyREX」パイロットプラントを稼働させる予定です。これらの取り組みは、化石燃料依存からの脱却を象徴しており、次世代のグローバル鉄鋼産業における主導権争いを優位に進める狙いがあります。今後、POSCO電気炉が本格稼働することで、低炭素鋼材市場における同社の競争力は一層強まるでしょう。


金属フォーカス 編集部コメント

POSCOの今回の電気炉稼働は、従来の高炉主導モデルから脱却し、グリーン鋼材市場で先行するための極めて重要な節目となります。この大規模投資は単なる排出削減にとどまらず、HyREX技術と組み合わせた強靭な低炭素サプライチェーンを構築し、今後の自動車産業を中心とする高付加価値市場での競争力を決定づけるでしょう。


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