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| Nickel Industries |
豪ニッケル・インダストリーズ(NI)はインドネシアのニッケル・コバルト混合水酸化物(MHP)製造プロジェクト2件の権益を取得します。対象は中央スラウェシ州のインドネシア・モロワリ工業団地(IMIP)内に位置するTMIプロジェクトとCNEプロジェクトです。これらは同社が46%を出資するエクセルシオール・ニッケル・コバルト(ENC)プロジェクトに隣接します。インドネシア政府は供給過剰の抑制と価格下支えを目的に、高圧酸浸出(HPAL)技術を用いた新規プロジェクトの認可発給を2025年末に停止しました。その結果、既存または計画中プロジェクトの買収が同社にとって現地での生産能力拡大に向けた唯一の選択肢となります。
青山集団による建設保証と日韓連合との共同投資
ニッケル・インダストリーズはTMIプロジェクトの権益17.5%を1億6900万ドルで取得します。このMHP精錬所の年間生産能力は3万8640トンであり、同社は権益比率に応じて年間6775トンの供給を受けます。中国のニッケル・ステンレス大手である青山集団は、子会社を通じてTMIの建設費用を1億6900万ドルに制限する総額保証を提供しました。これにより2027年9月までの確実な操縦開始を担保します。なお、TMIには韓国の製錬大手LS MnMや日本の阪和興業などの日韓コンソーシアムが72.5%を出資しています。
一方で、ニッケル・インダストリーズは地元の提携パートナーとともにCNEプロジェクトの権益36%も取得します。取得対価として自社が保有するサンパラ・ニッケル鉱山の権益30%を投資会社ジャヤ・アグン・インベスタシに譲渡します。CNEプロジェクトは年間2万8357トンのMHP生産能力を持ち、同社には1万208トンが割り当てられます。両プロジェクトはサンパラ鉱山から供給される鉱石を使用し、電気自動車(EV)用バッテリー市場向けのMHPを生産します。
金属フォーカス 編集部コメント
インドネシア政府によるHPAL新規ライセンスの凍結は、世界のEVサプライチェーンにおけるニッケル供給構造の転換点となります。ニッケル・インダストリーズによる今回の権益取得は、新規参入が不可能な市場においてプレミアム資産を先行確保する極めて合理的な戦略です。その結果、日韓の有力企業や中国の青山集団との協調体制がさらに強固となり、アジア圏におけるMHPの安定調達基盤が再編される見通しです。


