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| UK government tariff-free steel import quotas |
英国政府は2026年6月25日、国内産業を保護する新たな鉄鋼輸入セーフガード措置の詳細を発表しました。この新規則は2026年7月1日から発効し、無関税となる鉄鋼の輸入割当枠(クォータ)の総量を51%削減します。これは当初3月に提案していた60%の削減案から緩和した形であり、総割当量は約320万トンとなります。この割当枠を超える鉄鋼輸入に対しては、50%の追加関税を課す方針です。
経過措置と一部鋼材への関税免除
新制度は英国国内で製造可能な鉄鋼製品の輸入を対象とし、市場の混乱を避けるための暫定的な経過措置を設けます。具体的には、2026年3月14日より前に契約を締結した対象品について、同年7月1日から9月30日までの期間は割当枠外でも50%の関税を完全に免除します。一方で、代替調達が困難な11種類の特定鋼材を使用するメーカーに対しては、業界からの強い要望を受けて関税を免除します。なお、未使用の割当枠は翌四半期へ繰り越せますが、翌割当年度への繰り越しは認めません。
欧州連合との連携とウクライナへの継続支援
英国政府はロシアの侵略に直面するウクライナを支援するため、同国からの鉄鋼輸入セーフガード措置への適用除外を継続します。ウクライナとの政治・貿易・戦略的パートナーシップ協定に基づく既存の特恵関税措置は維持しますが、適用には原産地規則への準拠を求めます。加えて、英国は緊密に結びついたサプライチェーンを維持するため、欧州連合(EU)と協調したアプローチに合意しました。EUもこれに先立つ6月24日、官報にて新たな鉄鋼保護措置の規則を公表しています。
金属フォーカス 編集部コメント
今回の英国の決定は、国内製鉄産業の保護と製造業のコスト負担軽減という二律背反の課題に対し、実務的な妥協点を見出した格好です。EUと足並みを揃えた鉄鋼輸入セーフガード措置の導入は、欧州域内への安価な余剰鋼材の流入を防ぐ防波堤として機能するでしょう。しかしながら、割当枠の大幅な縮小は自動車や建設などの下流産業における調達コストの上昇を招くリスクがあり、今後の供給網への影響を注視する必要があります。


