米国、アルミスクラップに“グローバル関税”示唆 ─ 金属市場への影響は

Aluminum scrap tariff


米国アルミスクラップ輸入に10%の関税を課す可能性を示唆しました。これはドナルド・トランプ前大統領が、昨年導入した「相互関税」が米最高裁で無効とされた判決への対応策です。米国のアルミスクラップ市場は世界的なサプライチェーンに影響を及ぼすため、投資家やメーカーは注視が必要です。

トランプ氏は4月4日付で発効した相互関税の権限を超えたと米最高裁が判断した後、即座に新たな関税措置を検討すると表明しました。彼は1974年貿易法第122条に基づき、最大15%の関税を設定できる可能性を示しました。この条項は米国の貿易収支に対応するもので、関税は最長150日間有効で、延長には議会の承認が必要です。

米国の主要輸入先であるカナダやメキシコからのアルミスクラップは、USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)によりほぼ無税で輸入されています。そのため、今回の10%関税の適用範囲や影響は、今後の法的解釈次第で変動する可能性があります。一方、中国など一部供給国には追加関税が課される可能性もあります。

2025年5月~12月、米国はアルミスクラップ581,000トン(約15億3,000万ドル相当)を輸入しました。関税コストは消費者への影響は限定的でしたが、新たな“グローバル関税”が実施されれば、アルミスクラップ価格や国内製錬業者の調達戦略に直接影響を与えるでしょう。


金属フォーカス 編集部コメント

米国のアルミスクラップに対する関税動向は、グローバル供給網の調整を迫る可能性があります。特に北米の再生アルミ業界は短期的なコスト上昇を余儀なくされる一方、長期的には国内生産の安定化や多国間取引の見直しが進む可能性があります。今後も米国政策とUSMCAの関係性が市場動向を左右します。


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