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2025年のロンドン金属取引所(LME)におけるニッケル市場では、登録在庫の増加が注目されました。今回の LME ニッケル 在庫動向 は、価格高騰後に発生した大規模な入庫と、オフワラント(シャドウ)在庫の蓄積という二重構造を示しています。ニッケル価格は19か月ぶりの高値から急落しましたが、オフワラント在庫の存在が市場動向を正確に読む鍵となっています。
シャドウストックが映す供給過剰と鉛市場の動き
LMEの登録在庫は増減が小さい一方で、シンガポールや高雄港のオフワラント在庫は着実に積み上がり、12月には3万4,000トンの急増を記録しました。これが水曜日の登録在庫急増につながったのです。鉛市場も同様に、オフワラント在庫が年間を通じて42,000トンから20万トンに増加し、1,000万トン規模の入出庫が発生しました。登録在庫だけでは見えない過剰供給の実態が浮き彫りとなっています。
アルミニウムと亜鉛の市場変化
アルミニウムでは、オフワラント在庫が2025年に56%減少し、登録在庫の急増も限定的でした。その結果、年末在庫は66万9,140トンと2022年中旬以来の低水準に落ち着き、価格は3,100ドル/トンを超えました。亜鉛市場では、オフワラント在庫の枯渇が供給不足を示唆しており、11月・12月の大規模入庫により2026年には供給不足から供給過剰へシフトする見通しです。
コバルトとスズの影に潜む在庫
コバルトは長らく動きが少なかったものの、オフワラント在庫の存在により、実質的な供給量は登録在庫の約20倍に達します。またスズも、登録在庫はわずかですが、12月に急増し、2年ぶりの高水準に達しました。LMEのオフワラント在庫報告は、透明性を高めるとともに、実際の市場供給状況を読み解く上で重要な指標となっています。
金属フォーカス 編集部コメント
LMEニッケル在庫動向は、単なる登録在庫だけでは市場を正確に把握できないことを示しています。シャドウストックの分析は、供給過剰・不足の実態を読み解く鍵です。投資家やメーカーは、これらの情報を基に戦略的なポジション調整を検討すべきでしょう。


