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| Hillgrove Antimony gold Project |
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州(NSW)のHillgroveアンチモン・金プロジェクトで、Larvotto ResourcesはPYBAR Mining Services(PYBAR)を地下開発の契約業者として任命しました。契約には、約4年間で合計20kmの地下開発工事が含まれ、延長オプションも用意されています。Hillgroveプロジェクトの地下採掘再開は2025年第4四半期に予定されており、今回の契約はその重要な前進を示します。
PYBARによる地下開発と生産計画
契約内容では、PYBARがMetz、Garibaldi、Clarks Gullyの地下エリアでの下り坑道および側道開発、地盤補強、リハビリテーション、運搬サービスを提供します。加えて、同社は安全衛生管理システムの下で、機材、作業員、法定監督を含むフルサービス開発ソリューションを提供する予定です。これにより、Hillgroveプロジェクトは年間約40,500オンスの金と14,000トンのアンチモン精鉱、さらに年間5,000トンのアンチモン金属を生産する計画です。これは世界のアンチモン供給量の約7%に相当します。
プロジェクトの資金調達と将来展望
LarvottoはEPCM契約を結ぶMIQMと共に処理プラントのアップグレードを進めています。また、A$70百万(約45.61百万米ドル)の株式調達とA$105百万のシニア担保債券発行により、Hillgrove開発に必要な資本支出と運転資金は十分に確保されました。Larvotto Resourcesのマネージングディレクター、ロン・ヒークス氏は「PYBARとの協力により、Hillgroveは2026年にオーストラリアの主要アンチモン供給拠点として生産を開始できる」と述べています。
今回の地下開発契約により、LarvottoはHillgroveでの地下採掘と処理プラント改修を連動させ、初期生産スケジュールの確実な達成を目指しています。これにより、グローバルなアンチモン市場における供給安定化への貢献も期待されます。
金属フォーカス 編集部コメント
Hillgroveプロジェクトの地下開発契約は、世界のアンチモン市場における供給の多様化を促進します。また、オーストラリア国内の鉱山開発能力向上や地域経済への波及効果も注目されます。今後、プロジェクト進捗と精鉱の市場投入が投資家動向に大きく影響するでしょう。


