ベトナムの鉄スクラップ輸入が急増:インフラ需要が牽引する成長市場

Vietnam ferrous scrap


ベトナムの鉄スクラップ輸入量は、国内の堅調な鉄鋼需要に支えられ、7月も増加傾向を維持しました。政府によるインフラプロジェクト投資が、国内の鉄鋼消費を押し上げています。この需要増は、ベトナムの鉄スクラップ市場の今後の拡大を示唆しています。


鉄鋼需要の拡大が輸入量を押し上げる

税関データによると、ベトナムの鉄スクラップ輸入量は7月に514,000トンに達しました。これは前月比2.8%増、前年同期比では39.4%の大幅増です。さらに、1月から7月までの累計輸入量は356万トンに達し、前年同期比で26.6%増加しました。輸入量は6ヶ月連続で50万トンを超えています。この堅調な輸入は、政府が推進するインフラプロジェクトによる国内鉄鋼消費の活性化が主な要因です。多くの市場関係者は、モンスーンシーズンが終わり、年末にかけて需要がさらに強まると予測しています。加えて、新規の製鋼能力が増強されることで、来年もベトナムの鉄スクラップ市場は成長が続くと見ています。


主要供給国の動向と市場の価格差

主要な供給国である日本の鉄スクラップ輸入量は、7月に前月比13.9%減の221,000トンとなりました。これは、5月中旬の7月積み予約段階で、日本産スクラップがコンテナ貨物よりも高値で取引されたためです。通常、ベトナムの鉄鋼メーカーは7月から8月にかけて需要が低下します。一方で、米国からのスクラップ供給は増加しました。ベトナムの鉄鋼メーカーは、上半期に米国のバルク貨物への関心を高めました。高炉メーカーの需要に応えるためです。主要な供給元の中で、オーストラリア産スクラップのみが1月から7月にかけて前年比30.3%減となりました。供給業者がより高値で安定した需要がある南アジアに貨物を転送したためです。これらの動向は、ベトナムの鉄スクラップ市場における価格競争と供給源の多様化を明確に示しています。


金属フォーカス 編集部コメント

ベトナムの鉄スクラップ輸入の増加は、同国が東南アジアにおける新たな鉄鋼生産ハブとして台頭していることを示唆します。この成長は、国内インフラ整備という強い内需に支えられており、一過性のものではないでしょう。今後、日本のスクラップサプライヤーは、価格競争力の維持と供給安定化が重要な課題となります。


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