オーストラリアAML3D、欧州市場でワイヤーアークDED技術の展開を加速

AML3D DED


オーストラリアのAML3D社は、欧州市場での存在感を高めています。同社はドイツのDMFG Solutions GmbHと、2年間の非独占的販売パートナーシップを締結しました。これにより、AML3D社のワイヤーアークDED技術(Wire Arc Directed Energy Deposition)の欧州市場における展開がさらに加速されます。


拡大する欧州防衛・製造業向け需要への対応

AML3D社は、欧州市場で自社のワイヤーアークDED技術に対する強い需要があると認識しています。これは、米国市場での急成長に繋がった需要動向と類似しています。AML3D社は7月28日に英国のArc Additive Limitedと提携しており、今回のDMFG Solutionsとの契約は欧州での二番目のパートナーシップとなります。AML3D社は、欧州での事業拡大戦略の一環として、パートナーシップの構築に加え、500万豪ドルを投じて技術センターを設立する計画も進めています。DMFG SolutionsのCEOは、欧州の防衛および製造業で大規模AM技術の可能性がまだ十分に活用されていないと指摘しました。しかし、柔軟な国内製造能力への需要は着実に増加しています。


オンショア製造への移行を促すAML3Dの先進技術

AML3D社のCEOであるショーン・エバート氏は、欧州市場の需要プロファイルが米国と同様の軌跡をたどっていると述べています。同社は既に英国で防衛関連の契約に取り組んでいます。これは、今後の大型契約獲得に対する自信を高めています。DMFG SolutionsのCEO、トビアス・クルンバーグ氏も、両社の協業がワイヤーアークAM(WAAM)技術の商業展開を加速すると期待しています。AML3DのワイヤーアークDED技術は、従来の製造プロセスと比較して、より短期間で部品を製造できるメリットがあります。この柔軟性と効率性は、地産地消を目指す欧州の製造業界のニーズに合致しています。


金属フォーカス 編集部コメント

AML3D社とDMFG Solutions社の提携は、ワイヤーアークAM技術が大型金属部品製造の分野で主流になりつつあることを示唆しています。特に、サプライチェーンの強靭化が求められる欧州の防衛産業やエネルギー産業において、国内でのオンデマンド生産を実現するこの技術への関心は高まっています。今後、AML3Dの技術センター設立とパートナーネットワークの拡大は、欧州の製造業のデジタル化と効率化を加速させる重要な役割を果たすでしょう。


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