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中国の巨大ダム建設発表を受け、鉄鉱石価格は5ヶ月ぶりの高値に達しました。市場では新たな鉄鋼需要への楽観論が広がっています。継続的な景気刺激策への期待も価格を押し上げました。大連商品取引所の9月限鉄鉱石先物契約は、2.08%上昇し809元/トン(112.74ドル)を記録しました。これは2月26日以来の最高値となる819元に達しました。
中国巨大ダム建設が牽引する鉄鋼市場
シンガポール取引所の8月限契約も2.81%上昇し、1トンあたり103.60ドルとなりました。これは2月27日以来の高値です。中国は世界最大の水力発電ダムの建設を開始したと発表しました。このプロジェクトは、既存の世界最大の三峡ダムの3〜4倍の鉄鋼を必要とすると予想されます。Navigate CommoditiesのマネージングディレクターであるAtilla Widnell氏は、「鉄鉱石と鉄筋の先物市場は、巨大ダムプロジェクトの発表に好意的に反応しています」と述べました。その建設は国内の鉄鋼市場に大きな利益をもたらすでしょう。中国全土から建設グレードの鉄鋼を引き付ける可能性があります。
製鉄所のマージンも価格上昇に寄与しました。中国の製鉄所は高炉稼働率を高めています。他の製鋼原料も同様に上昇しました。大連市場では、原料炭先物が7.88%急騰しました。コークス先物も5.05%上昇しました。今回の鉄鉱石価格の動向は、中国経済のインフラ投資が世界の商品市場に与える影響の大きさを改めて示しています。
金属フォーカス 編集部コメント
今回の鉄鉱石価格の急騰は、中国の内需回復が国際商品市場に与える影響力を改めて示しています。特にインフラ投資は、金属市場の主要な牽引役となるでしょう。今後も中国の政策動向が市場の焦点です。
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MINING