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Jubilee Metals |
クロム精鉱生産が過去最高、外部施設活用で白金族金属の供給増強へ
南アフリカのジュビリー・メタルズ・グループ(Jubilee Metals)は、非公開のパートナー企業と協業し、同社の白金族金属(PGM)を含む余剰フィードストックを処理する体制を構築した。月間処理量は初期18,000トンで、最大30,000トンまで拡大可能。本提携により、ジュビリーは新たな資本投資を伴わずにPGM生産能力を最大32%拡大できる見通し。
同社は2023年下期、南ア・トゥツェ(Thutse)拠点での新設備稼働により、クロム精鉱生産量を95万トンと過去最高に引き上げた。一方、PGM処理施設は既にフル稼働状態に達しており、クロム回収量の増加に伴うPGM原料の余剰が課題となっていた。
CEOのレオン・クーツァー氏は「今回の提携は、既存インフラの限界を補完し、即時のPGM原料処理を可能にする」と述べ、利益は両社で折半する仕組みを明らかにした。
金属フォーカス編集部コメント
南アにおける電力制約や資本支出の最適化が求められる中で、ジュビリーの外部処理活用という柔軟な戦略は注目に値する。高品位PGM回収を維持しつつも、リスク分散とキャッシュフローの安定化を図る好例であり、同様の「処理提携モデル」が他社にも広がる可能性がある。
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