Matsa Resources、豪州デボン金鉱で6月に採掘開始へ

Matsa Resources

初回5万トン出荷は9月金販売見込み、金価格高騰で収益期待高まる

オーストラリア・西オーストラリア州ラバートン地域に位置するMatsa Resourcesのデボン露天金鉱が、2025年6月に採掘開始を迎える。マインサービス契約をBlue Cap Miningと締結後、坑内排水(デウォータリング)やインフラ整備が完了し、スターターピット(初期採掘区画)からの採掘が間もなく開始される。

デボン金鉱からの最初の鉱石は7月にFMR社のグリーンフィールズ製錬所へ運搬され、初回出荷5万トンの金鉱石は9月に販売される見通しだ。なお、Matsaは12月に2回目の処理キャンペーンも予定している。

Matsaのポール・ポリ会長は、「現場では重機や発電機、ドリルリグなどの設備が稼働し、活気に満ちている。金価格がオンス当たり5,000豪ドルを超える中、デボン金鉱からの初回販売が大きな収益をもたらすと期待している」と語った。

現在の埋蔵量評価では、デボン金鉱は総量30.9万トン、平均品位4.59g/t、含有量は46,000オンスの金。フィージビリティスタディによれば、18カ月の操業期間で最大5万オンスの生産、税引前キャッシュフローで約6,000万豪ドルを創出できる見通しだ。

初期フェーズ終了後は、主要鉱脈に対するグレード管理掘削(品位管理ドリリング)が実施される計画であり、中長期的な操業延長への布石ともなる。

金属フォーカス編集部コメント

金価格が記録的な高水準にある今、中規模鉱山プロジェクトの再始動や迅速な立ち上げが注目されている。Matsaのデボン鉱山は既存インフラの活用と限定的な初期投資で、短期間での金収益化を可能にする好例である。高品位・短命型プロジェクトは、地政学リスクが高まる中での金需給安定に寄与し得る。

コメントを投稿