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豪州の鉱山サービス大手Perentiは、西アフリカ・ブルキナファソにあるMana金鉱山コンプレックスにおいて、総額11億米ドルに及ぶ地下採掘サービス契約を受注した。契約は2025年6月1日付で発効している。
同契約は、Perentiの傘下企業であるBarmincoと現地パートナーDynamic Mining Supplyによる90:10の合弁企業「Underground Mining Services(UMS)」が、Endeavour Mining傘下のSEMAFO Burkina Faso S.Aと締結した5年間の長期契約である。
UMSは、Mana鉱山群内のSiou鉱床およびWona鉱床において、地下坑道の開発、生産、付帯サービスを提供する。Perentiのマーク・ノーウェルCEOは「Endeavour社との関係強化は非常に喜ばしい。今回の契約はFY25(2024~25年度)の業績ガイダンスと整合し、FY26以降の成長に大きく寄与する」と述べた。
今回の契約は、2018年からManaで操業してきた別の子会社African Underground Mining Services(AUMS)の業務を基盤に拡張されるものであり、Perentiのガブリエル・イワノウ鉱山請負部門社長は「Endeavour社との長期的な信頼関係が拡張契約の実現につながった」とコメントしている。
また、同氏は「地域社会への経済・社会的な貢献を重視しており、地元パートナーのDynamic Mining Supplyと連携し、調達・雇用・技術力の向上に貢献していく」としている。
Mana鉱山コンプレックスは、有望なHoundéグリーンストーンベルトに位置し、2024年には3つの坑道により完全な地下採掘体制へと移行している。Endeavourは現在、地下鉱床の拡張および周辺の露天鉱体の評価を進めており、鉱山寿命を10年以上に延ばすことを目指している。
金属フォーカス編集部コメント:
西アフリカにおける金鉱開発は、資源ポテンシャルの高さと相まって国際的な鉱山会社の注目を集め続けている。PerentiとEndeavourの長期的契約は、資本と技術を持つ多国籍企業が、現地パートナーとの連携を通じてサステナブルな操業体制を築こうとする動きの象徴といえる。一方、政情リスクやインフラ課題を抱えるブルキナファソにおいて、操業の安定性を維持できるかが、今後のプロジェクト成功の鍵となる。
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