GoviEx、ザンビアMuntangaウラン開発に向けメタラジー責任者を任命——2028年の操業開始を視野に

GoviEx

DRA MinopexやFreeport歴任のBukunkwe氏が就任、プロジェクト資金調達に弾み

カナダTSX上場のGoviEx Uranium(ゴビエックス・ウラニウム)は2025年6月3日、ザンビアで進めるMuntanga(ムンタガ)ウランプロジェクトの開発促進を目的に、プロジェクトおよび試運転メタラジスト(冶金技術責任者)としてDeogratias M. Bukunkwe氏を任命したと発表しました。

ザンビア出身のBukunkwe氏は、Kayelekera鉱山(マラウイ)やLanger Heinrich鉱山(ナミビア)でのウランプラントの立ち上げ経験に加え、DRA Minopexでのオペレーション体制構築、直近ではFreeport-McMoRan(米)のインドネシア・Grasberg金・銅選鉱施設にて試運転マネージャーを務めるなど、25年以上の実績を持ちます。

GoviExによると、Bukunkwe氏は今後、金融機関によるデューデリジェンス(資金調達検証)を見据えた事前試運転計画の構築に注力するとともに、プロジェクト操業開始後の処理プラント全体の試運転と管理責任を担います。商業生産は2028年を予定しており、これはプロジェクト資金調達の進展が前提条件となります。

GoviExのCEOであるDaniel Major氏は、「技術チームの強化は、フェーズ移行と資金調達に向けた信頼性構築の鍵であり、ウランプロジェクトに特化したBukunkwe氏の加入は、スケジュール通りの安全な遂行を担保する上でも重要」と述べています。

またBukunkwe氏自身も「母国でのプロジェクトに関与できることは大きな誇り。私の経験を活かして、安全かつ高性能な設備立ち上げを実現し、すべての関係者に利益をもたらすことを目指す」とコメント。さらに「金融機関と連携し、強固な事前試運転プログラムの設計と検証に取り組む」としています。

《金属フォーカス編集部コメント》

ウラン需給の地政学的リスクが高まる中、アフリカ新興鉱山の技術的人材確保は、事業の信頼性と資金調達の成否を左右する要因となっています。GoviExによるベテラン技術者の起用は、同社の事業化意志と投資家への説明責任の強化を象徴する動きであり、ポスト2025年の核燃料市場におけるザンビアの役割拡大にもつながる可能性があります。

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