ケイ素マンガン先物、膠着状態続く 現物価格も横ばい圏で推移

SiMn

原料価格は安定、需給動向に転機見られず

6月10日の市場において、ケイ素マンガン(SiMn)先物は軟調で方向感に欠ける展開となった。主力のSM2509契約は前日比0.18%安の1トンあたり5,542元で引け。高値は5,590元、安値は5,506元、出来高は184,780枚、建玉は436,151枚に達した。

午前中は狭いレンジでの横ばい推移となり、市場に活気は乏しい状況が続いた。原料のマンガン鉱石価格は安定し、鉱山側のオファーにも大きな変動はなかった。これを受けて、現物市場でも保有業者の提示価格に変化はなく、スポット価格は安定している。

現状、SiMn市場には明確な上昇要因が見られず、短期的にも下値リスクを抱えながら膠着状態が続くとの見方が強い。

金属フォーカス編集部コメント

ケイ素マンガン市場は、需要停滞と在庫圧力により調整局面が長期化している。鉄鋼需要の伸び悩みや価格指標の伸び悩みにより、現物・先物ともに方向感を欠いた展開が常態化している。中長期的には、中国国内の合金消費動向やインドなど海外市場の輸出入政策が転換点となりうるが、現時点では材料難。下値圧力への警戒を維持しつつ、需要サイドの変化を注視する必要がある。

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