金・銀価格、小幅安 短期筋の利益確定と材料不足で上値重く

金・銀

米中貿易協議の行方に市場一時停止感、貴金属は一服感広がる

4日火曜日の米市場において、金と銀は短期筋による利益確定売りに押され、小幅安で推移している。8月限金先物は1オンス=3,343.30ドル(前日比11.30ドル安)、7月限銀先物は36.60ドル(0.196ドル安)となった。

市場は現在、ロンドンで行われている米中貿易協議の動向を注視しており、明確な進展報道はまだないが、一部報道によれば双方に譲歩の兆しがあるとの観測も浮上している。

一方で、株価指数は堅調に推移しており、安全資産としての金属需要にはやや逆風。また、外部環境としてドル指数は小幅上昇、NY原油先物は65.75ドル近辺、米10年債利回りは4.45%付近と落ち着いた動きを見せている。

テクニカル分析(テクニシャン評価)

金(8月限):
・Wyckoffレーティング:7.0(強気優勢)
・目先の上値目標:3,427.70ドル超え(先週高値)
・下値支持水準:3,250.00ドル(強固なサポート)
・目先のレジスタンス:3,375.00ドル→3,400.00ドル
・目先のサポート:3,321.30ドル(直近安値)→3,313.10ドル(今週安値)

(7月限):
・Wyckoffレーティング:8.5(強気支配)
・トレンド:日足チャートで上昇トレンド継続
・目先の上値目標:40.00ドル(主要レジスタンス)突破
・下値支持水準:34.00ドル割れ
・目先のレジスタンス:37.03ドル→37.50ドル
・目先のサポート:36.425ドル→36.00ドル

金属フォーカス編集部コメント

・銀市場は依然として強気地合いを維持しているが、目先は外部要因に対する感応度が高く、特に米中貿易協議の進展次第で変動が激しくなるリスクがある。テクニカル面では依然として強いが、短期筋の動きにより上下のノイズが発生しやすい局面。長期視点では、地政学的リスクやインフレヘッジ需要を背景に、年後半の上昇再加速も十分あり得る展開と見ている。

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