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| Ukrainian steel |
ウクライナの主要製鉄所に対する近年の攻撃とEUによる新たな貿易防衛措置が、中央ヨーロッパにおけるウクライナ産鉄鋼の供給構造を大きく変えている。メティベスト・ザポリージャスタルやアルセロールミタル・クリヴィー・リウなどの主要施設が相次ぐ空爆により深刻な被害を受け、操業停止や生産縮小を余儀なくされている。さらに、欧州委員会が7月1日からウクライナ産鉄鋼を関税割当制度(TRQs)の対象に含めた結果、ポーランドなどの市場における調達環境が急速に引き締まっている。こうした地政学的リスクと保護主義的な政策の複合要因により、ウクライナの鉄鋼セクターは輸出収入の大幅な減少という新たな試練に直面している。
地政学的リスクとEU貿易防衛措置の波及
欧州市場における調達担当者たちは、ウクライナからの低価格なコイルやシートの供給が今後さらに制限されると予想している。メティベストは、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)や新たな関税措置への適応策として、熱延・冷延コイルから銑鉄やスラブといった半製品への生産シフトを検討している。ロシア産スラブのEU輸入が2027年から2028年の年間割当期間終了をもって禁止される予定であるため、ウクライナ企業による半製品の供給戦略は欧州の再圧延メーカーにとって重要な代替ルートとなる。
金属フォーカス 編集部コメント
相次ぐ軍事衝突による製鉄インフラの破壊は、ウクライナの鉄鋼輸出能力を構造的に低下させており、欧州市場全体の需給バランスに永続的な影響を与えます。一方で、半製品への生産シフトやEUのTRQ適用への適応は、生き残りをかけたサプライチェーンの強制的な再編を促しており、今後の欧州フラット製品市場における価格形成の重要な変数となります。
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