日加政府、重要鉱物の共同備蓄を検討:脱・中国依存へ連携を加速

Canada and Japan Critical Minerals


日加両国政府は現在、中国への依存度を引き下げるため、重要鉱物の共同備蓄を含む幅広い鉱物開発プロジェクトの構築に乗り出しています。カナダのマニンダー・シドゥ国際貿易担当大臣がロイター通信の取材でこの方針を明らかにしました。両国はグラファイトやガリウムなどの重要鉱物を対象に、共同開発や引き取り(オフテイク)契約、さらに備蓄体制の整備に向けた協議を本格化しています。この日加連携の動きは、特定の国への依存リスクを嫌うグローバルな投資家や自動車メーカーから大きな注目を集めています。

今回のカナダ貿易使節団の訪日は、民間企業レベルの連携を実質的に前進させる契機となりました。一例として、カナダのヌーボー・モンド・グラファイト社と日本のパナソニックによる車載電池用グラファイトの引き取り契約が挙げられます。さらに、三菱商事などの日本企業もカナダへの投資拡大に強い意欲を示しています。一方で、中国政府は民主主義国家による台湾への関与を警戒し、日本の防衛関連企業20社へのデュアルユース(軍民両用)物資の輸出を禁止するなど、サプライチェーンへの圧力を強めています。

日加による重要鉱物の共同備蓄構想は、西側諸国が推進する重要鉱物のサプライチェーン多角化を強力に後押しします。カナダは豊富な地下資源と強固な法的基盤を有しており、日本にとって最も信頼できる調達パートナーとなる可能性を秘めています。加えて、今回の連携はレアアースやリチウムなど、次世代のEV産業や防衛産業に不可欠な産業用マテリアル全般の安定調達に直結します。世界的な資源ナショナリズムの高まりに対抗するため、両国の戦略的パートナーシップは今後さらに深化する見通しです。


金属フォーカス 編集部コメント

日加両国による重要鉱物の共同備蓄検討は、地政学的リスクに対応するための極めて現実的かつ画期的な防衛策です。特に中国による輸出規制リスクが現実化する中、同志国間での資源の囲い込みと相互補完の動きは、今後のグローバルサプライチェーンの標準モデルとなるでしょう。今後は、法的な枠組みの早期構築と、民間企業の投資を呼び込むための政府支援の具体化が焦点となります。


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