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| UK hot-rolled coil |
英国のホットロール鋼板(HRC)価格は、政府が輸入割当を約90%削減する計画を実行すれば、今後数カ月で大幅に上昇する見通しです。国際鉄鋼貿易協会(ISTA)のフォーラム参加者は、Argusに対してこの見通しを示しました。英国商務・貿易省の非公開暫定文書によれば、1A HRCの年間割当はEU向け68,226t、インド向け12,405t、韓国向け3,258t、その他の国向け18,452tで、合計約102,000tとなります。現在の割当ほぼ100万tと比べ、大幅な削減です。
英国HRC市場への影響と価格動向
市場関係者によれば、割当削減の影響で英国のHRC価格は既に反応を始めています。Tata Steel UKによる1tあたり125ポンドの値上げに続き、サービスセンターではHRCの販売価格が数週間前の約550ポンドから800ポンド超に上昇しました。さらに、需要が制約されている環境下で価格は今後も上昇し、ある大手サービスセンターでは900ポンドに達する可能性があると指摘しています。EUの製鉄所が余剰生産能力を活かして英国市場に供給すれば、さらに価格は押し上げられる見通しです。
加えて、割当が102,000tに削減されれば、英国で生産されていない2m幅のHRCなど一部の規格で深刻な不足が生じる可能性があります。一方、溶融亜鉛メッキ鋼(HDG)の割当は1.9百万tから1.1百万tに比較的軽微に削減され、低コストの韓国・ベトナム供給業者により多くの割当が回る見込みです。このため、HRC価格はHDG価格を上回る可能性も指摘されています。
金属フォーカス 編集部コメント
英国のHRC割当削減計画は、国内市場における鋼材不足を招き、価格高騰の圧力を強めます。特に輸入依存度が高い規格では供給制約が顕著になり、今後のEU・英国間の貿易交渉や割当調整が市場価格に直接影響を与えるでしょう。投資家やメーカーは短期的な価格変動への対応策が不可欠です。


