南アフリカ、構造用鋼材の中国・タイ輸入に高関税導入:国内産業保護を強化

Structural steel


南アフリカ政府は、構造用鋼材の輸入に対して中国とタイからの製品に高い反ダンピング関税を課しました。今回の措置は、国内鋼材市場への影響を調査した国際貿易委員会(ITAC)の報告に基づくもので、輸入鋼材が市場価格を下回る価格で販売され、国内生産者に損害を与えていたことが判明しました。中国からの輸入には74.98%、タイからの輸入には20.32%の関税が課され、今後5年間適用されます。


南アフリカ鋼材市場への影響と狙い

南アフリカの鉄鋼産業は、国内需要の低迷と安価な輸入品の流入に直面しています。ArcelorMittal South Africaをはじめとする企業は、一部の製鉄所を一時的に閉鎖せざるを得ない状況です。しかしながら、新関税の導入により、国内生産者は市場シェアの回復、価格安定化、生産設備や雇用への投資が可能となる見込みです。

加えて、南アフリカの総鋼材消費量の36%が輸入に依存しており、そのうち73%は中国からの供給です。この関税措置は、国内産業の競争力維持と長期的な産業安定化を目指す戦略の一環と位置付けられます。一方で、ブラジルも同様に2026年2月、中国製鋼材に対して5年間有効な反ダンピング関税を適用しており、世界的に輸入規制の動きが活発化しています。


金属フォーカス 編集部コメント

南アフリカの反ダンピング関税強化は、国内鉄鋼産業の安定化と雇用維持に直接寄与します。今後、国際市場における中国製鋼材の供給圧力と、各国の保護貿易政策の動向が、グローバル鋼材市場の価格形成に大きな影響を与えるでしょう。


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