カザトムプログのウラン生産拡大:2026年見通しと市場への影響

Kazatomprom uranium


カザフスタン国営のウラン大手、カザトムプログは2026年にウラン生産量を約9%増加させる計画を発表しました。この増産は南カザフスタンのブデノフスコエ共同事業所での稼働拡大が主因です。専門家は、今回の生産拡大が世界のウラン供給バランスに影響を与える可能性があると指摘しています。


生産計画と市場予測

カザトムプログは2026年のウラン酸化物(U3O8)生産量を 71.5~75.4百万ポンド と見込んでいます。この数値は国が許可した上限より5%低いものの、アナリスト予測を6%上回ります。一方で、同社は2026年の販売見通しを 50.7~53.3百万ポンド とし、これはBMOキャピタルマーケットの予測52百万ポンドにほぼ一致します。生産量増加は一時的に供給不足を緩和し、価格にわずかな圧力をかける可能性があります。


ウラン価格と投資環境への影響

昨年のスポット価格は年間で約5.5%上昇し、年末には 1ポンドあたり63.50ドル に達しました。直近では 99.25ドル と過去2年で最高値を更新しています。この価格上昇は、ウラン探鉱、原子力発電開発、物理的保有のインセンティブとなります。Sprott Physical Uranium Trust は直近四半期で50万ポンドのU3O8を購入し、3年ぶりの高水準となりました。


四半期実績と株式市場の反応

2025年第4四半期のカザトムプログのウラン生産量は 9.6百万ポンド で、前四半期比10%増、予測比6%増となりました。しかし平均実現価格は 1ポンドあたり64.18ドル で、予測より9%低く、スポット価格の約20%割引となりました。この価格差は出荷時期やスポット価格の変動によるものです。株式市場ではロンドン株式市場で約4%下落し、時価総額は 227億ドル となりました。


金属フォーカス 編集部コメント

カザトムプログのウラン生産拡大は、世界の原子力燃料供給を安定化させる可能性があります。一方で、スポット価格上昇に伴う市場ボラティリティは、投資家と政策担当者に慎重な需給管理を求めるでしょう。将来的には、新規探鉱と物理的ウラン保有の増加が中長期の市場構造を変化させることが予想されます。


コメントを投稿