ブラジルスラブ輸出、2025年に20%増加 – 米国関税にも逆行して成長

Brazil Slab export


2025年、ブラジルスラブ輸出は前年から19.6%増の729万トンに達しました。米国向け輸出が成長を牽引し、半製品市場の存在感を示しています。スラブは熱延コイル鋼板など平鋼製品の原料として使用されます。


米国向け輸出と関税の影響

ブラジル製スラブの米国向け出荷量は483万トンで、前年から12%増加しました。6月4日から米国が全鉄鋼輸入に50%関税を課したにもかかわらず、価格調整により売り手が取引を確保したことが背景です。しかし、関税によりカナダ向けスラブ輸出は前年の85.5%減の56,982トンに落ち込みました。これは、米国での完成鋼材需要減少がカナダのスラブ需要を弱めたためです。


代替市場へのシフトと地域別動向

ブラジルの製鋼業者は米国依存を低減するため、代替市場への輸出を拡大しました。その結果、欧州および南米諸国向け輸出が増加しています。メキシコ向けは前年同期比56.8%増の47万3,559トン、アルゼンチン向けは前年の3倍の33万4,030トンとなりました。欧州では、フランス向けが前年の12万2,121トンから29万917トンに倍増、ポーランド向けは6倍の24万6,226トンに跳ね上がりました。


金属フォーカス 編集部コメント

ブラジルスラブ輸出の増加は、米国関税という逆風にもかかわらず、地域多角化戦略が奏功した結果です。今後、ブラジル製スラブは欧州・南米市場での存在感をさらに高め、グローバル鋼材価格や供給チェーンに長期的な影響を与える可能性があります。投資家や製鋼メーカーは、輸出市場の変化を注視し、柔軟な調達・販売戦略を検討すべきです。

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